セミナー第14回ZETAAllianceDAY

災害に強い放射線モニタリングの実現に向けたZETAの活用と実証

2023.02.03 · 京都大学複合原子力科学研究所 谷垣 実
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OVERVIEW ― 概要詳細

この資料は、災害時における放射線モニタリングポストの通信途絶を防ぐため、LPWA通信規格「ZETA」や移動型測定システム「KURAMA-II」を活用した通信多重化と長距離通信の実証実験について紹介したセミナー資料です。

    この資料でわかること
  • 災害時の停電や通信障害が放射線モニタリングに与える影響と対策の必要性
  • ZETAのマルチホップ(=中継)機能を活かした、最大10.5kmにおよぶ長距離・広域通信の実証結果
  • 移動型放射線測定システム「KURAMA-II」とZETAを組み合わせた、災害に強い防災ネットワークの構築手法
最大10.5km島根県宍道湖周辺での長距離通信実証
多重化有線・衛星に続く「第3の回線」として活用
72時間災害時を想定したモニタリングポストの自立稼働

背景・目的

東日本大震災や北海道胆振東部地震では、大規模な停電(ブラックアウト)や通信網の寸断により、各地のモニタリングポスト(=空間の放射線量を常時測定・監視する設備)が一時的にデータ送信不能に陥る課題が浮き彫りになりました。

原子力災害対策指針においても、電源や通信の多重化(=複数の通信手段を確保すること)が強く求められています。しかし、従来の有線回線や衛星通信だけでは、災害時のトラフィックバースト(=通信の集中による混雑)や物理的な断線に対応しきれないリスクがあります。そこで、自立的かつ広域にネットワークを構築できる「ZETA」を用いた、災害に強い新たな通信インフラの構築が模索されました。

災害時でも途切れない、自立した「第3の通信網」の確保が急務となっています。

取り組み・わかったこと

島根県内の原子力環境センターや島根県庁、宍道湖周辺の施設を結ぶエリアにおいて、ZETAのアクセスポイント(AP)と子機(Mote)を用いた通信実証が行われました。起伏のある地形や湖を挟んだ環境下において、最大10.5kmの距離を安定して通信できることが確認され、放射線データのバックアップ回線としての実用性が示されました。

さらに、GPSと放射線検出器を搭載して移動しながら自動計測を行うシステム「KURAMA-II」との連携により、固定の観測点だけでなく、移動体からのリアルタイムなデータ収集・可視化も可能となります。これにより、万が一の災害時にも、自治体や住民が迅速かつ正確に環境情報を把握できる、極めて信頼性の高い防災インフラの実現に貢献します。

実証実験の具体的なネットワーク構成や、通信品質の測定結果など、詳しくは資料本編(PDF)をご覧ください。

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